うつ病にならないために
筆者は博士課程に進学し、自分は大丈夫だろうと思っていましたが、うつ病になってしまった学生です。その経験や、うつ病になってから調べた知識をもとに、”こういうことに気をつければうつ病にならなかった”ということを紹介します。
1. 異常を察知するパラメータをもつ
一番大切だったと思うことは、おかしいとおかしいと気づく基準をもっておくことだったと思います。問題がないときは死にものぐるいで研究をするという考えは立派なことだと思います。しかし、おかしい時には休むことも重要です。
人間は疲れていると、どこかに異変が表れます。その異変に気づくようにしておくことが大切でした。そして異変に気づいたらしっかり休みをとることも大切だと思います。
この異変に気づくパラメータは、人それぞれだと思います。例えば次のようなものです。
- 論文を読んでるときに、文章が頭に入ってこない
- 実験をするやる気が起きない
- 好物を食べても美味しくない
- 楽器が、楽譜をみてもスラスラ演奏できない
- ゲームをしているのに、楽しくない
- 朝、起きられない
- 寝付きが悪い
特に大勢に共通するパラメータとして、睡眠が挙げられると思います。
寝付きが悪い、寝ても夜中に何度も目が覚める、朝早くに目が覚めてしまうなどの睡眠に関する異常は私も出た症状でした。内閣府が行っているうつ病の早期発見、早期治療のための睡眠キャンペーンに『お父さん、眠れてる?』というものがあるそうですが、「博士課程、眠れてる?」ということが、異変に気づく一つのパラメータになると思います。
2. 休む勇気をもつ
博士課程に進む学生は向上心をもっている学生が多いと思います。そのため、人一倍努力を重ねようと思うのではないでしょうか。そして、平日は朝から晩まで研究室で研究をするのは当たり前、土日も研究室に行くなんて人もいると思います。
また、休むと進捗が生まれないと不安になる人もいると思います。
そんななかで、きちんと休む勇気をもつことが大切だったと思います。
休まずに24時間を最大限に酷使していくと、疲れやストレスが溜まっていき私のようにうつ病につながっていくと思います。
3. しっかり睡眠をとる
とある研究室では6時間以上睡眠をとることが大切だと言われているそうです。やはり、睡眠は健康にとても重要だったと思います。
特に学生は、時間がないと徹夜をして無理をしがちだと思います。また、テストやレポートで徹夜をしてなんとか乗り切った成功体験ももっているかもしれません。しかし、そういった単発的な徹夜ではなく、毎日のように睡眠時間を削ると、じわじわとダメージが残っていき、取り返しのつかないことになるかもしれないということは頭に入れておくべきだと思います。
またストレス発散のために、お酒を飲むという人もいるかもしれませんが、お酒を飲むと深い眠りを妨げるということも頭に入れておくといいと思います。
また、眠りたいけど眠れない(不眠の症状がある)という人は、一度医者に相談するといいと思います。(それで問題がないとなれば、問題がないということでいいと思います。)
4. ストレス解消の方法をもつ
研究室生活をしていると、先生から、先輩から、同期から、後輩から知らずしらずストレスを受けることがあります。また、研究自体がストレスになるケースもあると思います。
そういった時にストレスを解消する方法をもっておくことが大切だと思います。
それは、誰かに愚痴る、好きなものを食べる、運動をする、読書をする、マンガを読む、ゲームをするなど人それぞれなんでもいいと思います。そういったストレスを解消する時間は無駄な時間ではなく、健康に日常を過ごすためのゆとりです。
さいごに
この記事は筆者の経験や知見をもとに書いています。そのため、医学的に誤りなどがあるかもしれません。もし誤りがあればコメントなどで指摘をしていただければと思います。
またこれは、とある方の受け売りなのですが、「精神病になっても大学はなんの補償もしてくれない」といえます。これは大学だけじゃなくて企業などでも同じじゃないでしょうか。うつ病など精神病にならないためには、自分で気をつけることが大事なのだと思います。
このブログで、博士課程に進んでうつ病になる人が減ることを願っています。