企業が求めている博士課程は即戦力!

修士過程で卒業して企業に就職するか、博士課程に進学して博士号を取得したあと、企業に就職してできれば研究職で働くか悩んでいる人もいるのではないかと思います。

この記事が、少しでもそういった方の参考になればと思います。

求められている博士課程は即戦力

「企業が求めている博士課程は即戦力となる人です」これは就活で知り合った大企業のリクルーターの方が言っていた言葉です。

理系の学生だと修士課程で卒業して、企業に就職する人が多いのではないかと思います。実際私の周りの学生も8割くらいは修士課程で就職して卒業していきました。

そういった修士の学生は、修士論文の研究内容と会社での仕事がマッチングしていなくても、就職してから企業で勉強して育てていくことを加味して採用が行われていることが多いです。

一方で、博士課程は企業からすると修士の学生+3年研究をした学生と見られます。そういった学生には即戦力となる力が求められます。

即戦力にはタイミングとマッチングが重要

即戦力ということは企業側の状況によるタイミングも重要になるということです。

例えば企業が好景気で新規事業の開発に向けて研究を始めようとしているときは博士課程の学生を多く採用するかもしれません。

逆に不景気で業績が悪く研究に投資をあまりできない状況では博士課程をあまり採用しないかもしれません。

また研究内容と企業の求めている内容のマッチングも重要です。2022年度新卒採用を見ていますと、今後AIを活用していきたいと考えている企業は多いようで、AIに関する研究を行っている学生は引く手あまたのように感じます。

つまり博士課程に進学を考えている研究室がどういった研究をしているのかによっても就活のしやすさ、難しさは大きく変わるということです。

また研究成果が定量的に表しやすい研究や論文などの業績にしやすい研究かどうかも就活でアピールがしやすいかどうかに影響するでしょう。

そして、博士課程の先輩やOBOGの就活状況を聞いたりインターネットの就活記録を読むときにも、好景気だったか不景気だったか、その研究分野が世間からみて人気だったかそうではなかったかという観点をもつことが大事になります。そこを考えずにひと括りに博士課程の就活と思ってしまうと、思わぬ苦労をするかもしれません。